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2012年分 確定申告のポイントと注意点

税金

税理士 / 前田 興二

このコラムの内容は、2012年(平成24年)12月現在のものです。

2012年分の確定申告は小ぶりな改正

不動産所得のある賃貸住宅オーナーの皆さまには、そろそろ確定申告の準備の時期が近づいてきました。2012年(平成24年)分の所得税の確定申告期限は、2013年(平成25年)2月18日(月)〜3月15日(金)です。ただし、還付申告については、2013年(平成25年)2月15日(金)以前でも、相談や申告書の提出ができます。

振り返ってみますと、今年は消費税増税法案の可決など、大きな動きのある1年となりました。しかし、昨年は未曾有の震災、政局の混迷の影響で、税制が改正される過程で二転三転。その結果、2012年(平成24年)分の確定申告に係る所得税の改正は、小ぶりなものに留まっています。

そこで今回は、確定申告に関係する主な改正点の確認に加え、オーナーさまからご質問が多い気になるポイントについても併せて解説します。

生命保険料控除が大きく変わりました

生命保険料等を支払っている場合、その支払金額のうち一定額の所得控除が受けられます。2012年(平成24年)分の所得税から、この生命保険料控除が「一般生命保険料控除」「介護医療保険料控除」「個人年金保険料控除」の3種類に改組され、合計控除額が最大12万円に増額されました(下図を参照)。

生命保険料控除の改正

この改正が適用されるのは、2012年(平成24年)1月1日以後の契約分(新契約)で、2011年(平成23年)12月31日までに契約した分(旧契約)については、従前の規定が適用されます。

また、新契約と旧契約の双方について「一般生命保険料控除」または「個人年金保険料控除」の適用を受ける場合は、それぞれの控除額の合計金額が最大4万円となります。

大震災の義援金に関して寄附金控除が改正

東日本大震災については多くの方が義援金・寄附金等を通して支援を行っています。これら震災関連の寄附について、所得控除の枠が拡大されました。

■一般の寄附の所得控除額
寄附金額(所得金額の40%を限度)-2,000円
■震災関連の寄附の所得控除額
寄附金額(所得金額の80%を限度)-2,000円

一般の寄附と震災関連の寄附の合計額も、所得金額の80%相当額が限度となります。ただし、義援金なら何でも控除できるというわけではなく、一定の要件があります。また、被災者支援の活動費として中央共同募金会や認定NPO法人に寄附した義援金については、所得控除あるいは税額控除のいずれかを選択することができます。

補助金・売電収入等の税務処理は?

確定申告に関するご質問で最近増えているのが、住宅エコポイントや太陽光発電システムの補助金についての税務上の取り扱いです。賃貸住宅オーナーさまにとって、確定申告は毎年のことですが、税制・補助金制度など目まぐるしく変化していますので注意が必要です。

また、最近はご自宅やご所有の賃貸住宅に太陽光発電システムを設置するケースが増えてきたことから、余剰電力の売電収入についてのご質問も多くなりました。この問題については、国税庁が質疑応答事例を公開しています。

これらのご質問への回答を下表にまとめましたので、確定申告の準備にお役立てください。

確定申告に関するご質問への回答

収入等の種類不動産賃貸用自宅用
住宅エコポイント商品交換または追加工事費用に充てた日の属する年分の不動産所得の収入になります。商品交換または追加工事費用に充てた日の属する年分の一時所得として所得税の課税対象になります。ただし、一時所得の金額の計算においては、最大50万円の特別控除の適用があります。
太陽光発電システムの補助金太陽光発電設備の取得費は、耐用年数17年で減価償却費を計算、必要経費とします。そのときに補助金の分を減額した取得価格を基に減価償却費の計算を行います。自宅用なので所得税の課税対象にはなりません。
太陽光発電による売電収入不動産所得の収入金額になります。雑所得に該当します。雑所得の合計額が年間20万円を超える場合は、確定申告が必要になります。


プロフィール

前田 興二氏 近影

前田 興二 (まえだ こうじ)

税理士法人ほはば(旧 前田興二税理士事務所)代表。医業・中小企業税務に精通。あらゆる問題点の解消のため、労務・法務・不動産の専門家とともに有限責任事業組合タックス・プリンシプル・ジャパン(LLP TPJ)を設立、代表を務める。その一方、世代交代に悩む経営者や資産家の資産承継に関するコンサルティングにも定評がある。

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