賃貸住宅経営・土地活用 TOP > 役立つ専門家コラム TOP > 市場動向(2013年5月号)高齢者住宅市場の見通しと課題

高齢者住宅市場の見通しと課題

市場動向

医療・介護コンサルタント / 山下 友利

このコラムの内容は、2013年(平成25年)5月現在のものです。

目の前まで来ている超高齢社会の実態と課題

昨年、国立社会保障・人口問題研究所が発表した『日本の将来推計人口』によると、日本の総人口は今後減少過程に入り、2048年には1億人を割り込み、2060年には8,674万人に減少すると推計されています。その中にあって65歳以上の高齢人口は増加し、いわゆる「団塊の世代」が65歳以上となる2015年には3,395万人、総人口に占める高齢化率は26.8%に達すると見込まれています。

高齢化率はその後も上昇を続け、2035年には33.4%で“3人に1人”となり、2060年には39.9%で“2.5人に1人”が65歳以上、“4人に1人”が75歳以上という社会が到来すると予測されています。

このような超高齢社会において、私は大きく3つの課題があると考えています。

  1. 高齢者の単独世帯・夫婦のみ世帯が増加する
  2. 介護が必要な方、認知症の方が増加する
  3. 高齢者が安心してくらせる住まいが不足する

日本の高齢者住宅は、欧米各国に比べて大きく立ち後れているのが現状です。高齢者人口に対する高齢者住宅の割合は現在0.9%で、国土交通省はこれを欧米並みの3〜5%にすることを目標に掲げていますが、それを実現するためには年間6万戸の整備が必要になります。

高齢化の推移と将来の見通し

資料:2010年までは総務省「国勢調査」、2015年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(2012年1月推計)」の出生中位・死亡中位仮定による推計結果(注)1970年〜2010年の総数は年齢不詳を含む

厚労省で発足した在宅医療・介護推進プロジェクト

現在、医療機関で亡くなる方の割合は全体の約7割です。社会の高齢化が進むにつれ、継続的な治療や入院が必要な患者さんの数は増加の一途をたどっています。その一方で、終末期における療養の場所については、多くの方が「在宅」を希望されています。在宅で療養したいと思いながらも、実際は病院が最期を迎える場所となっているのです。なぜなら、医療や介護を必要とする方が安心して療養できる「住まい」が不足しているからです。

このような社会環境を背景に、厚生労働省は2012年度に「在宅医療・介護推進プロジェクト」を発足させました。これまでの施設中心の医療・介護から、住み慣れた生活の場で必要な医療・介護サービスが受けられるよう、国も構造転換を図りつつあります。

とは言っても、設備・仕様が整っていない自宅で、家族が中心になって介護できる割合は限度があります。そこで需要が高まっているのが、「医療・介護・住まい」を包括的に提供できる高齢者住宅です。

土地・財源の課題を解決するケアリンクシステム

最近の高齢者住宅市場には、「医療・介護・住まい」を包括的に提供できる医療機関や、医療機関と提携する介護事業者の参入が相次いでいます。しかしながら、地域社会のニーズに対してまだまだ不足しているのが現状です。阻害要因となっているのが、事業参入のために必要な土地および建築費等の財源。その課題を解決する事業モデルとして注目されているのが、パナホームの「ケアリンクシステム」です。高齢者住宅の施主(地主)と運営事業者の役割を分け、土地の有効活用を考える地主と熱意のある事業者をうまくマッチングするというもの。運営事業者は初期投資が少なくて済み、事業参入がしやすく、かつ事業運営に集中できるメリットがあります。また施主(地主)は人口動態等から見ても安定性の高い事業に投資でき、地域の高齢者に安心・安全な住まいを提供するなどの社会貢献ができます。高齢者住宅で土地活用を実現される地主さんを見ると、地域貢献への想いが強いモチベーションになっていると感じます。

オーナーさまと医療・介護事業者さまをつなぐケアリンクシステム

オーナーさまにお建ていただいたケア付高齢者住宅を、パナホームグループが長期(最長25年間)一括借上げし、医療・介護事業者さまへサブリースする独自のサポートシステムです。詳しい資料をご希望の方は、営業担当までお申し付けください。

※ケア付高齢者住宅の一括借上げには審査が必要となります。また、地域・条件等によってはサービスをご利用いただけない場合があります。



プロフィール

山下 友利氏 近影

山下 友利(やました ともかつ)

株式会社アクシンパシー代表取締役。医療機関の機能分化、地域医療におけるネットワーク化が促進される中、医療の効率化をテーマに“継栄”を可能とする医療・介護事業の経営指導、新規立ち上げ支援を行う。また医療・介護のシームレス化に伴い、「医療・介護・住宅」を複合したビジネスモデルによる医療機関の生き残り戦略について、全国で講演やコンサルティング業務を展開している。

新・土地オーナーサポートシステム NEOS
資料請求はこちら
土地活用のご相談はこちら
事業計画提案(無料をご希望の方はこちら
ページの先頭に戻る