| このセミナーの内容は、2007年7月25日現在のものです。 |
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| 一般社会では公正証書遺言をはじめとする遺言の利用が広く行われるようになりました。また、遺言の内容で一部相続人に財産が集中しているような場合、他の相続人が不満を抱く事例も多く見受けられます。 この場合、他の相続人は「遺留分」を主張することができます。今回は遺留分について見ていきましょう。 |
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| 遺留分制度は、兄弟姉妹を除く法定相続人に法定相続分の一部を保障する制度です。例えば、配偶者と子1人が共同相続人の場合、遺言がなければ各2分の1が法定相続分ですが、被相続人が子に財産の全部を相続させる旨の遺言をした場合、配偶者は「遺留分の減殺請求」をして、法定相続分の半分、つまり4分の1の相続分を取得できます。この保障されている4分の1の相続分が遺留分といわれるものです。ここで「減殺請求」という言葉が出てきましたが、遺留分は減殺請求をすることによって初めて目的物に対する権利が遺留分権利者に復帰するということになっています。減殺請求は、遺留分権利者が相続の開始及び減殺すべき贈与や遺贈があったことを知ってから、「1年以内」に行使しなければなりません。 |
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| 遺留分は、兄弟姉妹以外の相続人に認められたもので、その割合は以下のように定められています。 | |||||||||
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| 前述の例の場合で考えると、配偶者と子が相続人ですから、配偶者の遺留分の割合は(2)に該当して2分の1。これに配偶者の法定相続分である2分の1を乗じて、4分の1が遺留分ということになります。ただし、これはあくまでも抽象的な割合であり、現実には不動産や預金といった相続財産ごとに遺留分を行使していくことになります。 | |||||||||
| 遺留分権利者が遺留分減殺の意思表示を行い、当事者間で円満解決がなされれば問題はありませんが、そうでなければ、通常まず家庭裁判所に遺留分減殺の調停の申し立てを行い、調停で解決しなければ地方裁判所に裁判を提起するということになります。実際の裁判において、減殺請求の類型にはさまざまなものがあります。例えば、すでに遺言により登記されてしまった相続財産である不動産の所有権の移転や所有権の一部の移転を求めたり、遺留分に相当する持ち分の確認を求めたり、また相続財産が預金であれば、預金の帰属の確認を求めたり、さらに金銭の支払い請求をするなどして、現実的な遺留分の復帰を求めていくことになります。 |
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| 遺留分算定の基礎となる財産は、被相続人が相続開始時に有した財産の価額に、開始前に贈与した財産の価額を加え、そこから債務額を控除して算定するとされています。贈与は相続開始前1年以内の贈与が加算されるのが原則です。しかし例外的に1年以内でなくても、当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与した場合は、その贈与分も加算されます。なお、財産の評価は客観的なものでなければならず、不動産であれば取引価格を鑑定するなどしています。このような計算をもとに、遺留分の権利を有する相続人が、被相続人から相続した財産がその者の遺留分額に達しない場合に、遺留分の侵害があったということになります。 |
| 遺留分は被相続人の生前に放棄することができます。この場合、放棄する相続人は家庭裁判所に遺留分放棄の許可を求めなければなりません。遺留分を放棄した場合、被相続人の遺言内容が放棄した者の遺留分を侵害していたとしても遺留分侵害の主張はできなくなります。なお、生前の「遺留分の放棄」は、相続開始後に行われる「相続の放棄」とは性質が異なりますので注意してください。 |
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