このセミナーの内容は、2007年3月25日現在のものです。

この時期になると、もうすぐ固定資産税の納税通知書が役所から送付されてきます。毎年のことだけに、その税負担は悩みの種。そこで、今回は住宅用地における固定資産税の課税のしくみと、節税方法について解説します。

 固定資産税は、毎年1月1日現在の登記上の所有者に対して、1月1日現在の利用状況に応じて、課税されます。したがって前年中に土地が売却済でも、所有権移転登記がされていないと、売却前の所有者に課税されます。また年の途中で更地に住宅を新築しても、1月1日時点での現況が更地であれば、原則として1年間更地として課税されます。
 次に、土地の固定資産税の計算式ですが、「課税標準(評価額×負担調整)×1.4%(標準税率)」となります。課税標準は本来、土地の固定資産税の評価額ですが、平成6年度に、評価額を公示価格の7割水準に大幅に引き上げたため、そのまま課税しては、税負担が連動して大幅に増加することになります。そこで、税負担の急増を調整するための措置が、現在も取られています。標準税率は1.4%ですが、それを超える税率で課税している市町村もあります。
 また、市街化区域内の土地には、都市計画税が課税されます。計算式は固定資産税と基本的に同じですが、税率は0.3%(制限税率)を上限として計算します。課税の明細は、固定資産税の納税通知書に記載されています。
 店舗、事務所、倉庫等の住宅用ではない建物の敷地や青空駐車場の敷地を「非住宅用地」といい、マイホームやアパート等の住宅用建物の敷地を「住宅用地」といいます。住宅用地には、課税の軽減措置として、下記のように計算式の課税標準が大幅に軽減される特例があります。
小規模住宅用地(住宅戸に付き200m2まで)
課税標準の特例=土地の評価額×1/6(1/3)
一般住宅用地(住宅戸に付き200m2を超える部分)
課税標準の特例=土地の評価額×1/3(2/3)
 
※( )内は都市計画税
ただし、住宅用地として認められる敷地の面積は、住宅用建物の延床面積の10倍までです。
<例1>
青空駐車場(300m2)にアパート(6戸)を新築した場合
特例適用前の土地の評価額は4,800万円
【適用前】4,800万円×負担調整×1.4%=67.2万円
【適用後】4,800万円×1/6×負担調整×1.4%=11.2万円
67.2万円-11.2万円=節税額56万円
※200m2×6戸=1,200m2までが小規模住宅用地
<例2>
古い自宅を取り壊した敷地(400m2)に、自宅兼アパート(4戸)の併用住宅を新築した場合
特例適用前の土地の評価額は9,600万円
【適用前】9,600万円×200m2/400m2×1/6×負担調整×1.4%=11.2万円
【適用後】9,600万円×200m2/400m2×1/3×負担調整×1.4%=22.4万円
計 33.6万円
【適用後】9,600万円×1/6×負担調整×1.4%=22.4万円
33.6万円-22.4万円=節税額11.2万円
※200m2×5戸(自宅とアパート4戸)=1,000m2までが小規模住宅
注意点
上記の例題には負担調整の計算が織り込まれていません。また非住宅用地の減額制度のある自治体もあり、単純に例題のような税負担の比較はできません。大幅に減額になる、ひとつの目安とご理解ください。
固定資産税の納税通知書の課税明細には、備考欄に特例適用内容等が、筆ごとに記載されています。まずは現状の課税状況の確認と、今後の節税策の検討をおすすめします。