![]() 古くは近在の庄屋をつとめ、その後は醸造業を営んでこられたT家。現当主のTさま(写真左)は11代目にあたります。骨董品に囲まれた旧家のお座敷で、奥さまとご長男を交えてお話をうかがいました。 |
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| Tさま そもそもあの土地は、江戸時代に津を治めていた藤堂藩のものだったんです。明治の廃藩置県で藩がなくなった後、津の有力な大庄屋に借りていたお金を土地で返すことになった。困った大庄屋が中小の庄屋に「買え!」と(笑)。それでうちの土地になったというわけです。昭和の初期になって近鉄が通って、戦後は徐々に宅地開発が進みました。うちにも売らないかという話がありましたが、断ってきたんです。 |
| Tさま バブルの頃には、住宅都市整備公団から8階建を4棟建てないかという話もありましたね。ですが、開発費用はすべてこちら持ちで、一括借上げもしてくれないという。リスクが大きすぎると思いました。その代わり家賃もたくさん入るというけれど、それは絶対に不況が来ない、空室が出ないという前提の話です。現に30年ほど前に同じくらいの規模の事業を始めた醸造業の仲間が、今は空室が出てたいへんな思いをしています。 その大きな原因が、1階の駐車場なんですよ。今の若い人の間では、ワンボックスカーが主流でしょ。ところが、車高が高すぎて入らない。乗用車ひとつ取っても、こんなに変わるなんて予想もできませんでした。それに、大きなものを建ててしまうと、やめたいと思っても解体費がずいぶんかかります。やめるにやめられない。 |
| Tさま 低層の賃貸住宅は、土地の利用度は低いけれど、投資額が少なくてリスクが小さい。大きいものを建てるより、絶対に安全なんですよ。20年、30年後に世の中が変わっていたら、息子の代にまた別な活用法も考えられますしね。 |
| Tさま もちろんそれもありますけれど、今の時代、市街地に所有している全部の土地を維持していくのは、それだけの資力がないと難しいということです。 |
| Tさま 最初は私の従兄弟がパナホームで家を建てて、次に息子が建てたんです。その間の付き合いですっかり信頼して、土地活用の相談をしたわけです。賃貸住宅のほうも一括借上げで手間がかからないし、家賃もきちんと入るから安心です。そちらが一段落したので、今度はこの家もパナホームで建て替えることにしたんですよ。 |